ベツィレウ族 壁画のような木扉 o_172
ベツィレウ族 壁画のような木扉 o_172
マダガスカル中央高地南部にあるフィアナランツォア州の高原部に主に住むベツィレウ族の伝統的な木の扉です。
*海外からの配送が遅れている状況です。ン・マのサイト更新がさらにスローペースになってしまいそうなので、手元のコレクションからマダガスカルのベツィレウ族のお品をご紹介いたします。
ベツィレウ族の家屋の窓枠に取り付けられていた伝統的なスタイルの扉です。文様や人物や動物(コブ牛?)と思われるものが混然となって彫られていて洞窟の壁画を思わせる興味深い作品となります。
扉の先がベツィレウの神話世界とつながっていそうな気配すらただよう雰囲気です。
ベツィレウは「無敵の人々」という意味を持つそうです。また、中央高原に住むベツィレウ人とメリナ人は「陽の下の民族」と呼ばれ、海岸部に住む他民族とは対立しがちということです。
高地のため電気も水道もない村も多いといいます。おそらくインターネットもないため伝統文化がいまも変わらず続いているのだと思います。
キリスト教の影響を受けたと思われる抽象図形が扉に彫られていることが多く、こちらの作品のように人物や動物を表現したらしいストーリー性の高いデザインは珍しいものです。
ちなみに、他のマダガスカルの部族と同じように、ベツィレウ族も独自の葬送儀礼を維持しているといわれています。
「死者の記念のために、死後1年ないし数年のうちに、石の立柱(男石vato lahyと呼ばれる)あるいは平たい円形の石(女石vato vavy)を配置することが特徴」(参照:「「減退する森と人」-ザフィマニリ社会について-」マダガスカル研究懇談会)ということで、死者を祀るお墓のような場所がベツィレウの村のどこかにあるようです。
ベツィレウ族が実際に使用していたオリジナルの扉です。
実際に古くから使用されていたもので、欠け・ワレ・シミ・汚れといったダメージがございます。経年使用で風雨にさらされてきたことを考えると、その割には状態は良好だと思われます。
<参考サイト>
「ベツィレウ人」(wikipedia)
「「減退する森と人」-ザフィマニリ社会について-」(マダガスカル研究懇談会)
*最後の画像は独自の葬送儀礼を持つベツィレウのお墓。(Betsileo tomb in the Anja Reserve, Madagascar / Bernard Gagnon)
●原産国
マダガスカル Madagascar
●部族
ベツィレウ族 Betsileo
●本体のおおよそのサイズ
h70.0cm、w41.0cm、厚3.0cm
●重さ
約 3.7 kg
●推定年代
-
●素材
広葉樹
●来歴
EX. in situ(現地収集品)
EX. Art dealer(IT)
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