モバ族　呪術師が彫った古い木像　f_016

西アフリカギニア湾に面した国=トーゴから呪術師（占い師）が作った象徴的なスタイルを持つ「モバ像」をご紹介します。

海外のコレクターが所有していた木像です （写真はその前所有者によるものを使用させていただいています）。

アフリカの造形を好むコレクターの間ではとくに人気のあるアイテムで西欧を中心にオークションなどで高値で取引されているようです。

伝統的なこのモバ像の役割については諸説あり、祈りの対象として超自然の存在を表現したものとされたり、不安・厄災を退けるお守りといった意味合いを持たされたものだともいいごく限られた呪術師（男性）の手によって彫られます。

モバ像の大きなものは部族の人々を保護するお守りのようなものとして、まるで日本のお地蔵さまのように、村の入り口や村のそここに置かれたりします。その他、ご紹介したようなサイズのものは各家族が持つ祠の祭壇に祀られます。

大きな頭がとてもかわいらしいです。風化してわかりづらいですが、顔を表現したような彫りがうっすらみられます。

モバ像が持つ独特のユラりと揺らいだフォルムです。古くモバの人々を守ってきた木像です。

●原産国
トーゴ Togo

●部族
モバ Moba

●サイズ
高さ　約43.0cm　幅（頭の部分最大）約7cm

●製作年代
1900年初頭頃

●来歴
個人コレクター Ex.Private Collection(Osterreich)