ニジェール　まるでパナリ焼のようなブラの壺　o_094

ニジェールの内陸にかつて栄えたという「ブラ(Bura)」の遺跡から発掘された壺です。

ブラの遺跡からはこうした壷のほかに細長くて特徴的なデコレーションを施された焼き物や、文様を彫られた石の像などが発掘されています。それらは死者の墓標・埋葬品のひとつなのだという説があります（諸説あります）。

日本でまだまだ紹介されることが少ないブラの陶器、こちらはおよそ800年前のものとされます。

実のところブラ文明について詳しくはまだほとんど分かっておりません、それだけにミステリアスで定義されないものとしての魅力があるように思います。ブラ文明について新しい情報が入り次第、ン・マでお伝えしていきたいと思っています。

沖縄のパナリ焼にも似たような佇まいです。土をそのままこねてなにかをまぶした、といった味わいのあるザラついた表面です。（「パナリ焼」内田鋼一/高橋台一 著/参照）

縄を押しつけて作ったように思われる文様の跡がかすかに残っていてアクセントとなっています。

どこかの惑星でもみているような肌色をお楽しみいただけましたらと思います。

とても長い時間を経てきた壺ですが気負いがありません、いびつなまるい形を見ていると親しげな気持ちが沸いてきます。ころころと転がって自立はしません。

●原産国
ニジェール共和国 Niger

●部族
ブラ文明 Bura

●サイズ
高 約16.0cm 直径 約16.5cm

●年代
推定11世紀ごろ